新型コロナウイルスの感染拡大によって、日本社会全体に多大な影響を及ぼしています。それは企業の新卒採用活動についても同じです。通常ならばスムーズに進んでいる新卒採用活動ですが2021年卒対象の活動にはさまざまな支障がでており、現状2022年卒対象についても支障が出ると予想されています。この記事では新型コロナウイルスによる影響と、企業による新たな新卒採用活動について紹介していきます。
新型コロナウイルスによる2021年卒と2022年卒に対する影響
2019年12月の終わりに初めて報道されてから、全世界に一気に広まった新型コロナウイルス。日本では1月中旬に初めての感染が確認され1月終わりにマスクの不足が目立ち、IT企業の在宅報道を皮きりにリモートワークが増えました。4月7日に緊急事態宣言が出されて、国内は一気に自粛モードに。あらゆる分野で大きな支障がでており、企業による新卒採用活動についてもさまざまな影響がでています。ここでは2021年・2022度卒に対する影響について紹介していきます。
2021年卒に対する影響
2020年2月頃までは新卒採用活動も例年通り進んでいました。オリンピックが開催される予定ということもあり企業側の採用活動が夏ごろには停滞してくると予想され、学生の活動が早期化。これまでは学生の動きに合わせる形で企業側も採用活動をおこなっていたため、例年より前倒しで活動を進める企業がほとんどでした。しかし、3月に入る直前に新型コロナウイルスの流行によって多くの人が集まったり外出したりする活動が制限される風潮となり、転職フェアなどの就職活動イベントが中止に。
大手の銀行では3月上旬に東京や大阪で予定していた会社説明会の中止を決定し、大手証券会社も開催予定だった店舗によるセミナーの一部中止を発表しました。さらに、人気企業である大手航空会社が2021年卒の採用を一時停止するとの発表があり、世間を驚かせています。
2022年卒に対する影響
例年通りであれば2022年卒の就職活動は、2020年の夏からインターンシップが開始され2021年の春から採用情報が公開。6月頃から採用選考をいう形となります。しかし、オリンピックの開催が予定されていたため、もともと2020年の夏のインターンシップの開催時期を多くの企業が早める予定でした。それが4月の緊急事態宣言により、すべて中止となってしまったのです。採用活動を予定通り進められなくなった企業が多いことから2022年卒の採用活動は、2021年度卒の活動よりもさらに大きな影響が出てくるのではないかと懸念されています。
企業の対策とは?
新型コロナウイルスは2021年卒・2022年卒どちらにしても、企業がおこなう採用活動に大きな影響を与えることになります。人が集まっての説明会などが出来ない現状に鑑みて、多くの企業でWebでの説明会や選考をおこなうと発表されました。2021年卒に対しては、Webセミナーやオンライン選考を積極的に採用。Webセミナーでは感染予防に加え従来ならば会場に来ることができない学生にも参加してもらえるため、企業側にとっても優秀な人材を獲得できるメリットがあります。メリットがあるのはWeb選考でも同じです。AIを利用した選考方法があり、学生の1つの特性を聞き出すために人が質問する場合は数通りなのに対し、AIは果てしない数の質問の仕方があります。そのため、質問内容が被ることがないのです。
2022年卒に対する対策として説明会をWebで実施することに加え、夏のインターンもオンラインで開催する企業が増えています。また、学生に自社の魅力を伝えるために、採用動画を作成しYouTubeなどの動画サイトにアップする企業が増加。コロナ禍のなか就職活動をおこなう多くの学生が、企業の採用動画を視聴しています。
YouTubeで人気となる企業の採用動画とは?
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの企業が優秀な学生を集めるために採用動画を作成し、実際にたくさんの学生が視聴しています。人気となる採用動画には特徴があります。1つ目は動画によって実際の仕事内容がわかることです。2つ目は社風がわかること、3つ目はその企業がどんな人材を求めているかがわかりやすいことです。そのほか、給料水準や他社との違い、残業や休日の実態がわかる動画が人気となっています。
最後に企業のさまざまな情報の他に動画のセンスが重要となります。学生はSNS世代といわれさまざまな動画を観ており、ただ単に企業の情報が理解できるものでは観てもらえません。リズムに合わせた動画にしたり、編集によってテロップを入れたりと工夫が必要となります。採用動画を作るにあたっては、学生に人気の動画を観て研究するとよいでしょう。
オンラインを存分に利用して採用活動をしよう!
新型コロナウイルスによって社会全体が混乱し、あらゆる面で支障がでました。採用活動においても大人数での説明会やセミナーなどが中止せざるを得ない状況になりましたが、オンラインを利用するという新たな方法が確立されつつあります。今までとは違う方法にはなりますがメリットもありますので、大いに利用して採用活動をしていきましょう。