2021年卒就職活動の現状と新型コロナ。内定率は16%(3/1現在)

新型コロナで起こること・起こっていること

新型コロナウイルスの感染拡大による影響が経済界に広がる中で、2021年卒の就活戦線が過去に例のないほど混沌とした状況に陥っている。

【就活とコロナ関連の諸問題】
1. 就職情報会社などが主催する合同企業説明会の中止
2. 各社の個別企業説明会の中止、延期
3. 説明会や選考をウェブに切り替えて実施する動き
4. 大学への登校自粛によるキャリアセンターのパフォーマンス低下
5. OB・OG訪問の停滞
6. 企業による内定者フォローのパフォーマンス低下
7. 採用人数、時期など採用計画そのものの見直し

合同説明会等はニュースにもなってからご存じの方は多いと思うが、多くの説明会が延期・中止となっている。これにより企業・学生共に動きも変化することが予想される。
もっとも、就活時期のルールが形骸化する中、この時期のとくに就職情報会社が主催する合同企業説明会は第1志望に落ちた層や、就活に出遅れた層に対するものという位置づけになっている。
具体的にデータでみてみよう。ディスコの「3月1日時点の就職活動調査〈速報〉 キャリタス就活 2021 学生モニター調査結果」によると、3月1日の就活解禁時点で、すでに内定を手にしているという学生は全体の15.9%に上っている。前年同期実績の13.9%を2.0ポイント上回っている。なお、内定を得た企業のインターン参加経験有無を確認したところ、内定企業の69.3%がインターンシップ参加企業だった。

ゆえに、この時期の合同説明会が中止になったとはいえ、早めに始めていた学生にはダメージは少ない。ただ、出遅れ層にとってはダメージとなる。

 

オンラインでの採用活動は根付くか

就活における「対面」または「WEB」での実施については、「会社説明会はWEB化してもいいが、1次面接以降は対面での実施が望ましい」と回答する割合が49.2%で最多。
就活における「対面」または「WEB」での実施について考えを訊いたところ、「会社説明会はWEB化してもいいが、1次面接以降は対面での実施が望ましい」と回答する割合が49.2%と最も多かった。学生の自由記述より、「社員の雰囲気を確かめたい」「対面の方がありのままの自分をみてもらえる」という記述があったことからも、WEBでは人柄や雰囲気を把握することは難しいと感じていることがうかがえる。

学生が企業の採用担当者に求めること

学生が企業の採用担当者に求めることは、「迅速な情報伝達」、「リアルな企業理解の機会の提供」、「感染症対策への配慮」、「選考期間への配慮」などが挙がった。

<学生の声(一部抜粋)>

・卒業論文や研究など、就職活動以外のやらなければならないことの予定が立てられず、困っている。予定を早く知らせてほしい。

・リアルな説明会から知ることができる、会社の雰囲気や社員の方との質疑応答を通したやり取りが出来ないことがとても残念。

・Webセミナーの規模を大きくしてほしい。

・面接で学生側も社員の雰囲気を確かめたい。熱意など、どうしてもWEBでは伝えにくい。

・インターンやイベント、説明会が中止になっている分、選考期間を延ばしてほしい。

 

まとめ

【学生にとっての不安、課題】
・就活のスケジュールが立てられない
・ウェブ面接、面談への不安
・リアルな場で社員と会う機会が限られる
・キャリアセンターの活用が制限される
・採用人数減、採用活動停止などの不安
【企業にとっての不安、課題】
・ウェブ説明会、面接・面談への対応
・内定者フォローのパフォーマンス低下
・採用活動に対するバッシングリスク

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