求人広告マイナビの調査に見る!副業・兼業の実情とコロナ禍で進む働き方改革

副業解禁の流れを受けて「我社も副業を許可したほうがいいのだろうか?」と考える経営者も多いでしょう。この悩みに白黒つける前に、副業や兼業を許可している企業の割合や許可した理由など、副業解禁の実情を知るとよいでしょう。ここでは、株式会社マイナビの「働き方、副業・兼業に関するレポート(2020年)」の要点をまとめています。副業解禁を判断する材料を手に入れたい方は、ぜひ一読してみてください。

これからは副業・兼業を許可する企業が増える?副業許可の現状や副業に対するイメージ

今回注目する調査は株式会社マイナビが発表した「働き方、副業・兼業に関するレポート(2020年)」です。このレポートは、2020年1月から7月に中途採用を実施した企業の人事担当者を対象におこなわれた調査をもとにしています。副業や兼業を認めている企業の割合や企業が抱く副業・兼業への印象、副業・兼業の許可理由などがまとめられています。

副業・兼業を許可している企業の割合

日本では昨今、社員の副業や兼業を許可する企業が増えてきました。現に、この調査に協力した企業のうち、49.6%が副業や兼業を許可しているのです。業種別に見ると、もっとも副業や兼業に寛容なのは「医療・福祉・介護」で、回答した企業のうち57.2%が副業・兼業を許可しています。ついで「サービス・レジャー」が56.2%、「IT・通信・インターネット」が55.6%と高い数値を示しています。反対に副業や兼業に消極的なのが「マスコミ・広告・デザイン」です。回答した企業のうち、副業・兼業を許可しているのはわずか29.8%にとどまっています

また、現在は副業や兼業を認めていないけれど、将来的には認める予定でいるなど「将来的に認める・拡充する予定」と答えた企業は、全体の57.0%と6割に迫る勢いです。このことから、今後、副業や兼業を認める企業はさらに増え、日本のビジネス社会に副業や兼業は一層浸透していくと考えられます。

企業が抱く副業・兼業に対するイメージ

副業や兼業を許可している企業は、許可していない企業よりも副業・兼業にポジティブなイメージを持っています。具体的には、「社員のスキルアップにつながる」「社員のモチベーションを維持できる」などが副業許可企業の抱いているイメージです。なかでも副業・兼業を許可している企業と許可していない企業との間で認識の差があるのが、「社員のモチベーションを維持できる」の項目です。副業・兼業を認めている企業の29.2%がこのイメージを持っていると答えています。しかし、副業・兼業を認めていない企業でこのイメージを持っているのはわずか15.0%です。

このように、副業・兼業を認めていない企業は、副業・兼業に対してネガティブな印象を持っている傾向があります。「社員の労働時間が過剰になり本業に影響が出る可能性がある」と答えた副業許可企業が35.1%なのに対し、副業を許可していない企業の53.3%が副業による本業への影響を懸念しているのです

副業・兼業を許可する理由

副業や兼業を許可している企業のうち、43.4%が「社員の収入を補填するため」を許可理由として挙げています。ついで「社員のモチベーションを上げるため(37.5%)」や「社員にスキルアップしてもらうため(33.8%)」、「優秀な人材を確保するため(28.0%)」などが許可理由の上位に位置しています。

マスコミ関係はフットワークが軽い!緊急事態宣言で在宅勤務や時短勤務を実施した企業の割合

株式会社マイナビが発表した「働き方、副業・兼業に関するレポート(2020年)」では、新型コロナウイルス対策としておこなわれた従業員施策に関する調査結果も報告されています。具体的には、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が出される前後で、従業員に対してどのような取り組みをおこなったかがわかります。

緊急事態宣言を境に実施された従業員向けの取り組みとして、もっとも多いのは「在宅勤務・リモートワーク」です。緊急事態宣言前とくらべ、実施している企業は13.7ポイント増加しました。業種別では「マスコミ・広告・デザイン」の在宅勤務・リモートワーク導入率がもっとも高く(71.8%)、「IT・通信・インターネット(56.0%)」、「金融・保険・コンサルティング(54.5%)」と続きます。

在宅勤務やリモートワークについで、実施した企業が多かったのが「時短・時差勤務」です。緊急事態宣言前とくらべて3.4ポイント実施する企業が増加しました。ここでも「マスコミ・広告・デザイン」での実施企業増加が顕著であり(53.3%)、「環境・エネルギー(42.9%)」や「公的機関(38.6%)」がこれに続いています。

副業や働き方改革が採用満足度に影響を与える!

株式会社マイナビが発表した「働き方、副業・兼業に関するレポート(2020年)」は、副業を認めている企業や働き方改革に積極的な企業ほど、内定者に対する満足度が高いことも示しています。具体的には、副業・兼業を認めている企業のほうが認めていない企業よりも、中途採用内定者に対して「質・量ともに満足」と答えた企業の割合が4.7ポイント高いのです

在宅勤務や時短勤務などの働き方改革も同様で、改革に消極的な企業よりも積極的に取り組んでいる企業のほうが、4ポイントほど内定者への満足度が高いとしています。つまり、副業を解禁し働き方改革に積極的な企業はそうでない企業よりも、優秀な人材が多く集まりやすいといえます

副業はよりメジャーな働き方になる!働き方改革との合わせ技で内定者への満足度もアップ

業種ごとに差はあるものの、副業や兼業を許可する企業は今後も増えると予測されます。「サービス・レジャー」や「医療・福祉・介護」などの業種では、「将来的に副業を認める・拡充する予定」と答えた企業が6割を超えています。また、副業解禁や働き方改革への積極的な取り組みは、内定者に対する満足度アップにもつながるのです。優秀な人材を採用したい企業は、副業解禁や働き方改革を前向きに検討するとよいでしょう。

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