新規人材を獲得する際、求人情報をホームページや就職活動向けのサービスに掲載する企業は多いですよね。その際、就活生・転職希望者にとって重要となるのが、求人情報にどういった情報が記載されているか。よく確認されるのが、「オンライン面接の有無」です。ここでは、「なぜ就活生・転職希望者がオンライン面接を重視する傾向にあるのか」について解説していきます。
オンライン面接とは？
オンライン面接は比較的新しい面接形態の一つなので、「具体的にどんなものかよくわからない」という方も少なくありません。ウィルスの感染対策を重視してリモートワークを実施する企業が増えていく中で、面接もリモート化することを目的に流行したのがオンライン面接です。インターネットを通じて、オンラインビデオ会議ツールを使って双方がカメラで顔を映し、求人の応募者と面接官が面接をする形が基本となります。面接の際に話す内容などを変える必要はないので、使用するソフトウェアの使い方がわかっていれば導入も難しくありません。
なぜ就活生・転職希望者はオンライン面接の有無を重視するのか
オンライン面接の有無は企業側だけの問題ではなく、就活生・転職希望者にとっても重要な判断材料の一つとなっています。さまざまな理由がありますが、大きな理由は「企業の柔軟性や先進性を判定できる」から。企業と就活生・転職希望者、どちらにとっても重要なのが仕事のオンライン化です。オンラインで仕事を進めていくことはウィルス対策になるだけではなく、出勤時間の短縮、ハラスメントによる被害をある程度防ぐ効果があるなど多くのメリットがあります。特に若い新卒の就活生はオンラインサービスの利用などにも慣れており、企業がオンライン化のメリットを理解できているかどうかを重視することが多いです。オンライン面接は実用性も高く、導入もそれほど難しくはないので、オンライン面接に対応していない企業の場合は、「考え方が古くて、柔軟性のない企業かも」と就活生・転職希望者に思われてしまう可能性が高いといえます。
また、オンライン面接がない企業に対して、「ウィルス対策をしていてほしい」と考える就活生・転職希望者は少なくありません。これはその場しのぎで感染対策をしてほしいということではなく、就職したあとに社員のことを考えてくれる良心的な企業かどうかを判断する要素にもなるから。就職したいと思っていた企業がオンライン面接に対応していなければ、「社員のことはどうでもいいと思っているのかな」と思われて、求人への応募をやめてしまうかもしれません。実際には社員を大切にしている企業であっても、オンライン面接が無いということからそのように思われてしまうのは、非常に損なことですよね。
オンライン面接を重視する就活生・転職希望者が増えた背景には、自宅にいる時間が多いインドア派が増えたことも挙げられます。ゲーム機を使って遊んだり、インターネットを使用できるパソコンやスマートフォンを使って動画を閲覧したりと、自宅で出来る娯楽が増えたことで、外出する機会が減りつつあります。そのため、若い世代の中には「オフィスに出勤することが面倒」だと感じる方も少なくありません。そのような方からすると、リモートワークの方が快適に作業ができそうだと考えることがあり、「オンライン面接を実施していない企業はリモートワークをしていない企業かもしれないから、応募はやめよう」と判断する可能性も考えられます。
オンライン面接は常識化していく可能性が高い
以前まではインターネットのインフラが整備されていない地域があったり、ビデオ会議ツールもそれほど完成度の高いものがなかったりと、オンライン面接は実用性の低いものでしたが、現代では技術の進歩により、実際にその場で対面するのと同じような感覚で面接できるようになっています。そのため、オンライン面接はウィルス対策のために用意された一時的な措置ではなく、実用性の高い面接形態として常識化していく可能性が高いです。オンライン面接は遠方の企業とも面接できるようになるため、企業側はより人材の選択肢が増え、就活生・転職希望者側は就職先として選べる企業の幅が増えるというメリットもあります。先んじてオンライン面接を導入しておくことで、それらのメリットを友好的に利用することができるだけでなく、オンライン面接が当たり前となるような社会でも遅れることなく俊敏な対応が可能になるでしょう。
オンライン面接を重視して企業の魅力をアピール
オンライン面接はウィルス対策のために実施するだけではなく、どういった企業なのかを就活生・転職希望者にアピールできる要素の一つでもあります。「社員の安全を考えている企業」、「進歩する時代に合わせて柔軟に対応していく先進的な企業」といった良い印象を持ってもらうためにも、オンライン面接を重視した上で新規人材の募集をするのが良いでしょう。