「採用には、どれくらいの予算を確保したらいいのか」
「うちの採用コストは妥当なのか」
「できるだけコスト削減したいけれど、採用できないのは困る」
経営者の方や人事・採用の担当者であれば、一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。
本サイトでは、今後3回に分けて、「パート・アルバイト採用」「中途採用」「新卒採用」それぞれの採用コストについて解説します。
本記事を通じて、客観的な視点から自社の採用コストについて考え、今後の採用に活かしていただければと思います。
■採用コスト、採用単価、求人広告単価を知る
採用コストってなに?
採用コストとは、人材を採用するためにかかる全体の費用のことを指します。
求人広告の掲載費だけでなく、面接や研修などの採用活動で必要となる面接官や採用担当者の人件費なども、採用コストに含まれます。
採用コスト単価ってなに?
採用コスト単価とは、一人当たりの採用にかかった費用を指します。
[採用コストの総額]÷[採用人数]=[採用コスト単価]
昨年度と同額の採用コストでも、採用できた人数によっては、採用コスト単価が変わりますので、費用を抑えたい場合は、採用コスト単価を見ていただくと良いかと思います。
求人広告単価ってなに?
求人広告単価とは、一人当たりの採用にかかった求人広告費を指します。
[求人広告費の総額]÷[採用人数]=[求人広告単価]
一人当たりの広告費を知ることにより、今後求人広告掲載の際に、広告費算出の検討材料となります。
■パート・アルバイト採用の採用コストってどれくらい?
アルバイトの平均採用コスト単価は「約6.4万円」
それでは、実際にパート・アルバイトの平均採用コスト単価はどれくらいなのでしょうか。
株式会社ネオキャリアの調査によると、アルバイトの平均採用コスト単価は、2019年で「約6.4万円」でした。
業種別に見ると、一番単価の低いのが「イベント派遣/1.2万円」で、短期・単発で働けることもあり、年間を通して人気の職種であるため、コストが低く設定されています。
ほかにも、「フード(キッチン)/5万円」「配達・配送・宅急便/6.9万円」「施設内介護・看護/10.1万円」と、業種により採用コスト単価に開きがあります。
採用に掛かる費用は、採用コスト単価×必要人数=「???」
あくまで、採用コスト単価は、一人採用するにあたってのかかる費用です。
パート・アルバイトでは、複数名を採用する必要がある場合が多いのではないでしょうか。
飲食店で10名採用したいと考えた場合、採用コスト単価5万円×10名=50万円かかるという計算になります。
採用市場の今後
パート・アルバイトは、少子高齢化や有効求人倍率の上昇とともに、年々人手不足となっています。
また、コロナ禍により、一時は求職者数が増加傾向となり、「求人を出せば応募者が集まる」状況がありました。
しかし、緊急事態宣言解除を境に、各企業のパート・アルバイトの採用活動が一気に加速し、すでにコロナ前の採用難の頃と同じ状態になっています。
今後も求人倍率は上がり、採用の難しい状況が続くと考えられます。
■まとめ
「いつもこれくらいだから…」と、なんとなく採用コストの予算を決めていませんでしたか?
なかには、「もう何年も前から、年間の採用予算が変わっていない」という企業も多いようです。
年々上昇する採用コストに対応するべく、現在では、自社の採用サイトを持つ企業も増えています。
採用コストとともに、募集方法についても再検討する時代になっています。