新型コロナウイルスが拡大しており、感染対策などが求められている2020年。そこで考えなければいけないのが、年末年始の帰省についてです。夏の感染拡大でお盆の帰省を控えた人は多いため、年末年始は帰省したいと思う人もいます。しかし、感染再拡大のなかで帰省をためらっている人もたくさんいるのです。人々は、2020年の年末年始をどのように過ごすのでしょうか。
2020年は年末年始に帰省する?
コロナ禍の2020年。冬にかけて再び感染が拡大している中で、年末年始をどう過ごすのか迷っている人はたくさんいます。今年は実家への帰省をためらっている人も多いでしょう。実際に、「実家には帰省しない」と答えた人が約半数にのぼるのアンケート結果もあるのです。「まだわからない」と答えた人も多く、誰もが不安や葛藤をかかえている状況です。
年末年始帰省しない理由は?帰省しない場合はどう過ごす?
年末年始に帰省を行わない理由としては、やはり新型コロナウイルスの感染拡大が挙げられます。特に、都心部で仕事をしていて実家が郊外にある場合は、帰省をためらう人が多い傾向にあります。「症状は出ていないが、無自覚なだけで自分も感染しているかもしれない」、「自分が帰省して親や祖父母に移したらどうしよう」、「帰省してコロナに感染したら、会社に迷惑をかけてしまう」などと思う人がいることも考えられるでしょう。また、家族に帰ってこないように言われたというケースも少なくありません。感染者があまり出ていない地域の場合は、「都会から子どもが帰省することで、近所の人に何か言われるのではないか」といった不安を持つ家族もいるのです。
さらに、仕事柄遠方に移動することができない人たちもいます。たとえば医療従事者は、特にコロナへの感染に注意しなければいけないため、職場から移動を控えるように指示されているケースもあるようです。他にも、仕事上たくさんの人と関わる職業の人や、重症化リスクのある高齢者と接する機会の多い職業の人などは、長距離の移動を控えていることが多いです。会社に迷惑をかけてはいけないという緊張感を持っている人がほとんどでしょう。
では、帰省しない場合どのように過ごせばよいのでしょうか。まずは、自宅でゆっくりするという過ごし方が考えられます。多くの人は仕事が休みになるので、テレビを見たりさまざまなことが起きた2020年を振り返ったりしながら、のんびり過ごすことができるでしょう。1年間の疲れを癒して、新たな年を迎えるための時間にすることもできます。なかなか家の掃除ができなかった場合は、大掃除をするチャンスでもあるのです。
また、近くに住む友人と会うという過ごし方も考えられます。毎年帰省していた場合は特に、年末年始に1人でいることが寂しいと感じる人が多いでしょう。友人の家に行ったり一緒にカウントダウンをしたりすれば、帰省をしなくても楽しく過ごせます。ただし、友人と会う場合でも感染対策は徹底しなければいけません。鍋料理や大皿料理などの共有する食べ物は避ける、大声を出しすぎないようにするといった気遣いが求められます。
帰省する場合はコロナへの感染対策が重要
年末年始に帰省しないという人は多いですが、もちろん帰省を考えている人もいます。どうしても帰らないといけないケースもあるでしょう。その場合は、しっかりと感染対策をしながら移動しなければいけません。たとえば時期をずらすという工夫ができます。多くの人は、12月30日くらいから帰省して、1月3日くらいまで実家で過ごします。その時期は公共交通機関が混雑する可能性も高いので、あえて1月9日~11日の3連休に帰省する、1月末に帰省するなどの対策ができるのです。しかし、会社の休暇の影響などでどうしても年末年始にしか帰れないこともあるでしょう。その場合は、企業側が従業員の休暇を分散させるなどの工夫も必要です。休暇については従業員個人がどうにかできるものではないため、企業側の協力が不可欠だといえます。
また、日帰りで家族だけに会うという方法も考えられます。そうすれば家族との接触の時間が少なくなりますし、接触人数を減らすことも可能です。さらに、公共交通機関を使わずに車で移動するという工夫も大切です。遠方の場合は新幹線などを使用することが多いかもしれませんが、年末年始の新幹線はどうしても混み合います。密になることも避けられません。そこで、家族だけが乗る車での移動を選べば、他人と接触する機会を減らせます。
全員が協力して感染対策をすることが重要
コロナの感染を拡大させないためには、一人一人の感染対策が非常に大切です。従業員の立場の人たちは、自分が感染して人に移すことがないように気をつける必要があります。時には帰省をしないという決断も求められるでしょう。そして経営者側も、可能であれば従業員の休暇をずらすといった工夫が必要です。全員が協力して感染対策を行って、2021年は安心して帰省できるようにしましょう。