働き方改革

2020年4月から施行される同一労働同一賃金、わかりやすく解説します。

同一労働・同一賃金がはじまります。

働き方改革の目玉である、「同一労働・同一賃金」が2020年4月より大手企業からスタートします。翌2021年4月より中小企業も適用されます。
同一労働・同一賃金とは、同一企業・団体における正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者等)との間の不合理な待遇差解消を目的とするものです。

「同じ仕事内容であれば、性別・雇用形態に関わらず同じ賃金にしなさい」ということです。

大手企業とは・・・

業種

下記の両方を満たしている企業
資本金 従業員数
製造業・建設業・輸送業・その他 3億円以上 300人以上
卸売業 1億円以上 100人以上
サービス業 5,000万円以上 100人以上
小売業 5,000万円以上 50人以上

雇用形態別労働者比率(役員除く)※総務省統計局発表

2019年7月現在 男女計
正規従業員 61.9% 76.8% 44.6%
非正規従業員 38.1% 23.2% 55.4%
パート 18.4% 4.2% 34.7%
アルバイト 8.3% 7.7% 9%
派遣社員 2.5% 2% 3.1%
契約社員 5.2% 5.2% 5.2%
嘱託 2.3% 2.7% 1.8%
その他 1.5% 1.4% 1.6%

日本では多くの企業で、無期雇用のフルタイム社員、有期雇用の契約社員・パートタイマー、さらに派遣社員が入り混じって働いているという現状があります。
たいていの場合、無期雇用のフルタイム社員は、「正規雇用」として賃金・処遇面で優遇される一方で、有期雇用の契約社員やパートタイマー、派遣社員は、「非正規雇用」として正規雇用よりも低い賃金・処遇で雇用されています。つまり、無期か有期か、フルタイムかパートタイムか、直雇用か派遣かで、賃金・処遇に「不合理な差」が発生しているのが日本の雇用の「現状」だと言えます。
これにより政府は、労働条件の底上げと多様な働き方の実現を目指しています。労働条件の底上げという観点では、今や全労働者の約4割にも達しようとしている非正規雇用の賃金を上げることで、個人消費の拡大による日本経済の強化を。多様な働き方という観点では、若者も高齢者も、子育て中の女性も障がい者も、誰もが活躍できる「一億総活躍社会」の実現につなげていく狙いです。

まずは、エクスプローラーまでお問い合わせください

「同一労働同一賃金ガイドライン」の概要

基本給
労働者の「①能力又は経験に応じて」、「②業績又は成果に応じて」、「③勤続年数に応じて」支給する場合は、①、②、③に応じた部分について、同一であれば同一の支給を求め、一定の違いがあった場合には、その相違に応じた支給を求めている。
正社員とパートタイム労働者・有期雇用労働者の賃金の決定基準・ルールに違いがあるときは、「将来の役割期待が異なるため」という主観的・抽象的説明では足りず、賃金の決定基準・ルールの違いについて、職務内容、職務内容・配置の変更範囲、その他の事情の客観的・具体的な実態に照らして不合理なものであってはならない。
役職手当等
労働者の役職の内容に対して支給するものについては、正社員と同一の役職に就くパートタイム労働者・有期雇用労働者には、同一の支給をしなければならない。また、役職の内容に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた支給をしなければならない。
※同様の手当…特殊作業手当(同一の危険度又は作業環境の場合)、特殊勤務手当(同一の勤務形態の場合)、精皆勤手当(同一の業務内容の場合) 等
通勤手当等
パートタイム労働者・有期雇用労働者には正社員と同一の支給をしなければならない。
※同様の手当…単身赴任手当(同一の支給要件を満たす場合)等
賞与
会社の業績等への労働者の貢献に応じて支給するものについては、正社員と同一の貢献であるパートタイム労働者・有期雇用労働者には、貢献に応じた部分につき、同一の支給をしなければならない。また、貢献に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた支給をしなければならない。
家族手当・住宅手当等
家族手当、住宅手当等はガイドラインには示されていないが、均衡・均等待遇の対象となっており、各社の労使で個別具体の事情に応じて議論していくことが望まれる。
時間外手当等
正社員と同一の時間外、休日、深夜労働を行ったパートタイム労働者・有期雇用労働者には、同一の割増率等で支給をしなければならない。※出典:厚生労働省HPより

まずは、現状の把握から・・・

まずは自社の現状把握から始めましょう。

待遇差があった場合は、短時間労働者・有期雇用労働者と正社員とでは、働き方や役割などが異なるのであれば、それに応じて賃金(賞与・手当含む)や福利厚生などの待遇が異なることはありえます。

そこで、待遇の違いは、働き方や役割などの違いに見合った、「不合理ではない」ものと言えるか確認します。なぜ、待遇の違いを設けているのか、それぞれの待遇ごとに改めて整理しましょう。

 

待遇差の理由について「合理性」があるか確認する

労働者の待遇と内容・待遇の決定に際して考慮した事項、正社員との待遇差の内容やその理由について、労働者の社員タイプごとに、正社員との待遇に違いがある場合、その違いが「不合理ではない」と説明できるようにしておきます。

「合理性に欠ける」場合、改善を検討するべきかと思います。

企業の対応

上記は、厚生労働省からの抜粋になります。実際アルバイト・派遣スタッフなどを多く抱える企業は「合理性」を説明するのは現実的に厳しい部分をあるかと思います。
ではそれから企業は、どのような対応策を採ることになるのでしょうか。単純化すれば、次のような選択肢が考えられます。

(1)正社員と非正規社員の仕事区分を明確にし、現状の賃金格差を正当化する

「同一労働には同一賃金を支払いなさい」という考え方ですので、同一労働ではないことを証明できれば、同一賃金にする必要はありません。そのため、役割分担の見直しや、職務や責任範囲の明確化、といった取り組みが進むでしょう。

(2)従業員数を削減し、生産性を引き上げる

賃金単価が上がるなら、その分の人数を減らすという方向性です。日本の労働生産性は、先進諸国の中で最低水準と言われています。省力化のため機械化や業務の見直しなどにより少人数化し、従業員1人当たりの生産性を高める方向です。セルフレジなどが代表的考え方かもしれません。

(3)値上げにより、生産性を引き上げる

人手不足の昨今、これ以上従業員数は減らせないし、かといって資金もなく思い切った省力化投資も難しい。人数が減らせないなら、販売価格を引き上げることで、1人当たりの生産性(付加価値額)をアップさせるという手段もあります。とはいえ、1社だけ値上げに踏み切るのは、なかなかできません。他社に顧客が流れてしまうからです。そこをサービスの質で補うのも方法の一つかもしれません。

(4)正社員の賃金水準を引き下げる

正社員と非正規社員の給与水準を同じにしなければならないなら、その中間に両者を近づける、という選択です。いきなり正社員の月給を下げることはできませんので、まずは賞与を減らしていくことになるでしょう。(1)~(3)の手段を採れない会社は、結果的にこの方向に進むのではないでしょうか。

現状では、違反した場合の罰則は設けられておりませんが、SNSなどインターネットによる情報発信が簡単にでき、悪評が瞬く間に拡散する時代です。脱法行為で人件費上昇は抑えられたとしても、それを大幅に上回るダメージを社会から受けるかもしれないのです。

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